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消防団員不要論

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yahooニュースで消防団員のいわゆる幽霊団員について出ていたので、私なりの意見を言わせてもらおうと思います。

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そもそも消防団員の幽霊団員ってなに?

消防団員は、みなし公務員と呼ばれる分類になっており、年1回報酬がでます。そして退団すると退職金がでます。

報酬は、1万円後半から2万円超程度で、役職により額が変わります。

幽霊団員は、消防団活動に参加せず出動実績のない団員を差します。幽霊団員でも名簿上は出動実績の有無にかかわらず報酬が出ます。

今回ヤフーニュースに出ていたのは、消防団員の幽霊団員に支払われている報酬が大きいというものです。

なぜ幽霊団員は生まれるのか?

幽霊団員の生まれる仕組みの原因は、その地域に必要な人員数(定員)が決まっている点があります。

消防団は、各市町村に本部があり、さらにその市町村の中の地域ごとに方面隊や、○○分団のように細分化されています。この細分化された分団を統括するのが、先ほどの本部となるわけです。

定員は、それぞれの分団ごとに振り分けられており、その地域の面積に応じて決められているようです。

つまり、山地の多い地方になればなるほど多数の消防団員が必要になるのです。

また、分団の人数が割れてしまうと、その分団に支給される活動費も削減されてしまう背景があります。

分団を運営する分団本部からすると、活動費を削減してしまうわけにはいかなので、本人が辞めたくても、名簿だけでも残してほしいと考えてしまうわけです。

この部分に幽霊団員が生まれてしまう背景があるのです。

消防団員はなぜ幽霊化するのか?

一言でいえば、キツイからです。

火事や、災害などあれば、出動する意義も感じられますが、形式的な出動、所属する地区のイベントでの警備や、交通整理に当たる、ポンプ操法の練習に明け暮れる。

基本的にやる気を起こすには程遠い理由から出動しているのです。(もちろん有意義を見出している方も大勢います)

私の場合、出動が多い年では年に80日以上出動した経験があり、その中で実際の火事がらみの出動は、2~3回程度だったりします。

それだけでても、基本的には1万~2万超の報酬が年1回出るだけなのです。

また、勤務体系も多様化したこともあり、訓練や出動のタイミングで仕事になっていたりと消防団員に寄り添わない出動タイミングなどにより団員が疲弊し、幽霊化していきます。

消防団員は不必要なのか?

消防団員は、災害時などの頭数が必要な際にはとても心強い存在になります。

なぜならば、指揮系統がある程度訓練されており命令があれば 指揮者の指示で活動します。

大雨などの災害があった際にも、道路に流れ出た土砂をかたずけ、人員が足りなければ隣接分団から応援も頼むことができるので市町村からすれば非常に便利な組織になるわけです。

因みに私が所属する市では、1500人程度は在籍しており、いざ鎌倉!といった際には活躍すると思われます。

コスパのよい消防団員

例えば1500人のうち 500人が幽霊団員だった場合を考えてみたいと思います。

500人×2万円=1000万円

とても大きな額ですね!

ではこの1000万をつかって、消防署員を雇おうと思うと、1人の1年間の給料が500万として2人しか雇うことができません。

もちろん活動していなかった人員を整理するだけなので、単純にプラスにはなるわけですが、市町村内にいくつも小分けにしている消防団組織の人員整理をしっかり行おうと考えると、消防署員だけでなく、役所の総務部でも相当な労務の増加が見込まれます。

幽霊団員を整理しよう!

今までは、実態のつかめない末端の消防団員の活動の実態調査に時間を割くのならば、登録団員分だけ払っておけばよい。という体制が長く続いてしまったのではないでしょうか。

今回のニュースでは出動実体のない団員に報酬を払うのはやめましょう!という内容なので今後の行政の進め方には興味があります。

災害の無い、消防団組織のいらない世界になれはいいなぁと願うばかりです。

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