経営者の視点 たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方
Twitterで迫さん(Brainの開発者)が紹介した、美容室(Dears)経営をしている北原孝彦さんが書いた”たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方”を読みました。あまりに面白かったので、一気に読んでしまいました。
読書時間は賞味2時間かからなかったかな。
なぜそんなに面白かったかと言えば、自慢話が無く、理論と実践とその結果が明確になっているので、次々現れる成長を阻害する要素が解決されていくからではないかと思います。
たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方
”たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方” を読んで説得力があるなぁ。と思ったのはロジックだけでなくちゃんと数字を挙げて説明している点にあります。
3年以内に満席にする方法などは、結果3年で満席達成!というわけではなく、もっと短いスパンの目標値を設定し、その数値目標を積み上げることで、自動的に3年後には満席になるよね!という計画が立てられているのです。
その積み上げは、接客マニュアルであったり、採用姿勢であったりと、会社を拡大するという目標に対して首尾一貫しているのです!
著者の北原孝彦さんは、成長を阻害する要素にたいして、なぜなぜを繰り返して合理的に考えているのではないかと思いました。
会社の成長≠個人の成長 個人の成長は求めない
私は、製造会社に勤めていますが、往々にして個人の成長とか、レベルアップに焦点があてられる機会があります。
北原さんはこの考え方を全否定します。この辺りがとても面白いロジックなのですが、いくつか説明されているうちの一つを紹介すると
北原さん曰く、やる気のあり、向上心の強い人は採用しない。なぜならば、成長したら独立して経営者になったほうが儲かる事に気づくから。
単純明快です。
やる気のある人ほど、教えがい がありますが教えるのにコストをかけすぎると、その人を失ったときの損失が大変大きくなってしまうと指摘するのです。
自分で創意工夫を進めるやる気の多い人よりも、独自のやり方をせずに、マアニュアルをきちんと守ってくれる人物であるか?
ということを重視しているそうです。
一般的に思われていることの真逆ですよね。
現代の若者に成長を求めない
北原孝彦さんが採用する人物像は、いくつかのお店を転々として、仕事や人生に疲れ切っている人 そんな人(失礼)なんだそうです。
少し話が脱線しますが、失われた30年で成長した年代(私も)では、自分がいくら頑張っても収入が増えるわけでもなく、ただ仕事を押し込まれる続ける そのような経験があるのではないでしょうか。
仕事をしていても、今の仕事自分が抜けたら会社に迷惑かかるのではないか?と思うこともあります。この状態を言い換えれば、会社は個人のパフォーマンスに頼り 会社のシステムとしての成長を疎かにしていると思いませんか?
北原さんはこのような、個人のがんばりによって成り立っている会社は、成長しにくいと考えているようです。
なぜならば、会社の規模を大きくしようと考えた場合、がんばっている人のコピーを育てなければなりません。
しかも、そのように丁寧に育てたつもりでも成長しなかったり、あるいは自分の部下を連れて独立していまったりと、会社にとってダメージになりえる場合もあります。
このような懸念を考えて北原さんは、店長を置かない手法で店舗を拡大させていきます。
しかもフランチャイズで選ぶ美容室は、どうにも経営がうまくいかない、後がない・・・
そんな悩みを持った店舗を選ぶそうです。最も、やみくもに選びわけではないようですが。
そして崖っぷち美容室の経営をV字回復させていくのです。マジか?と思うのですが、北原さんのロジックではこれが正解になるのです。
驚きです。
北原孝彦という人物
”たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方”を読んで私が感じた北原孝彦像ですが
アフィリエイトなどの、ネットビジネスに精通しているということでした。
北原さんが、求めるスタイリストの募集方法、Dear’sにあったお客さんを集客する方法など、非常に考えこまれていると思いました。
この本をただ流し読みしていると、北原さんは変わった人だなぁ。そんな視点があるのか!程度にしか感じませんが、よくよく読んでみると、ペルソナの設定等ネットビジネスの片鱗を垣間見ることがあります。
本の末尾には、略歴が載っていますがやはりアフィリエイト経験がありました。
”たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方”の感想
私は製造業のただの従業員ですが、仕事の進め方など、自分が腑に落ちない(搾取されているなぁと思う瞬間)点を北原さんが指摘しており、内容がスッと入ってきました。
この本の内容は、己の心の中でしっかり根付かせて芽を出させたい。そう思える本でした!
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