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雨漏りをDIYで直す【スレート瓦の補修と塗装】

築古戸建てリノベーション

こちらの記事では、雨漏り荘の雨漏りの原因1と2のスレート瓦の補修と塗装について説明します。

雨漏りの原因雨水の侵入経路雨漏り対策備考
1.スレート瓦の劣化クラック・隙間コーキング変成シリコンを使用する
2.塗装の劣化微細クラック再塗装
3.ルーフィングの劣化破れなど屋根の葺き替え
4.排水不良雨水がたまり水が浸入する構造の見直し
5.屋根と壁の隙間隙間コーキング変成シリコンを使用する
6.壁の劣化隙間コーキング・塗装・壁の再施工変成シリコンを使用する

雨漏りの原因は主にスレート瓦の隙間であり、対策はコーキングと塗装で隙間を埋めることになります。

まずは使う道具の紹介をして、そのあと実際の作業内を紹介したいと思います。

屋根補修の参考資材費

目安の費用は工具類も含め約8.5万円です。ただし、屋根の面積で必要になる塗料の量は変わります。塗料のパッケージ(缶)に参考面積が書かれている場合がほとんどですので、購入の際にはよくご確認ください。

また、高圧洗浄機はホームセンターで借りられる場合もあるので、費用を押さえるためにも確認してみてください。

一方で、高圧洗浄機は屋根以外の掃除にも使え、セールで割り引かれている場合があります。使用頻度なども見ながら購入を検討するのが良いかと思います。

屋根補修の参考作業時間

youtubeの動画で見るとサクサク進んでいくので簡単に出来そうに見えてしまいますが、目安は1~3週間くらいだと思います。

高圧洗浄機で掃除した後は1週間は乾燥させますので、週末の時間をフルで使って1週間で終わらせるのが最短になるでしょう。

お住まいの地域で雨の降りやすい時期は異なると思いますので、今すぐ取り掛かれないと判断された場合は、一時的にブルーシートで雨漏り箇所をケアすることで、工事を先延ばしすることができます。

私は半年程度ブルーシートで乗り切りました。紫外線で劣化するので最後の方は雨漏りが再発しておりましたが。。。

ブルーシートで養生した雨漏りした屋根

スレート瓦の補修と塗装で使用する道具と資材

上記の道具のほかに雨具と手袋があると良いでしょう。

また、屋根を掃除するとごみも出ますので、ほうき&塵取り。掃除機等あると良いでしょう。

高圧洗浄機は機種によっては電気の周波数を指定しているのでご注意ください。

コーキングは変成シリコンのものを指定している理由は、コーキングの上から塗装するためです。

上記の中にガルバリウム鋼板(平板)がありますが、これはスレート瓦の割れがひどい場合部分的にスレート瓦の上にコーキングでガルバリウム鋼板を張り付けることで、スレート瓦の割れの対策をするものです。実際に屋根の状況を確認して準備しましょう。

屋根掃除の注意点

古いスレート瓦の場合高い確率でアスベストを含んでいるのでマスクをして作業することをお勧めします。

逆にノンアスベストタイプの瓦は耐久性が低いといわれ、塗装は不向きとのことですので、再塗装ではなく葺き替えになります。

屋根補修と塗装の下準備

塗装前の雨漏りしまくりのスレート瓦の屋根

スレート瓦のクラックを見つけたらすぐにでもコーキングで埋めたくなりますがまずは清掃から始めます。

最初はスクレーパーとワイヤーブラシで地道に掃除します。

古い塗料はバリバリに割れてその上から塗装しても、本当に埋めたい隙間に塗料が届かない可能性もあります。

バリバリに劣化した屋根塗装

これは外壁塗装屋さんに教えていただいたのですが、古い塗装は劣化しチョーキングという粉が付いた状態になっていることも多く、チョーキングした塗装の上から塗装しても下地にしっかりくっついてくれないので、清掃とても重要とのことです。

屋根は掃除頻度が少ないので、苔が生えている場合もあります。苔が根を張ることにより屋根材が脆くなることもありますので、一緒に除去してしまいましょう。

また、間近で瓦をみるので、クラックの様子を確認できますのでクラックがあるところをマジックなどで印をつけておくと、掃除の後のコーキングで補修する際の時短になります。

広い屋根の上を地道に掃除をするのは骨が折れますが、雨漏りのない快適な居住空間を得るためにも集中して頑張りましょう。

高圧洗浄機で一気に洗浄!だけどちょっと待って

スクレーパー、ワイヤーブラシでの清掃が完了したら、ごみをほうきで集めて高圧洗浄機での清掃に移ります。

屋根洗浄の注意点!室内の雨漏り箇所にはバケツを準備

高圧洗浄機で清掃する前に注意していただきたいのは、室内の雨漏れ箇所にバケツを置いておくことです。

高圧洗浄機での清掃は、普段の雨以上に水が浸入しますので一時的に雨漏りが激しくなる可能性があります。

そのため、雨漏り箇所にはいつも以上の水が落ちてくる可能性がありますのでしっかり受け止めてあげましょう。

雨どいにゴミ取り用のネットを準備!

高圧洗浄で洗うと古い塗料がどんどん剥がれる

高圧洗浄機を使うと、先ほどので作業での掃除では落とせなかった塗料が落ちていきます。このようなゴミが雨どいや、排水溝の詰まりを誘発しないように、雨どいの水が集まるところにはキッチン用のネットを置いておくなどしてゴミが雨どいの中に入りにくくするようにしておきましょう。

高圧洗浄機で洗浄していくとチョーキングで白っぽくなっていた塗装が変わっていく様子が分かると思います。

こちらも屋根全体がしっかり清掃できるようにくまなく掃除をしてください。

この時の清掃が今後数年に渡り雨漏りを防ぐことに繋がりますので費用対効果は大きいでしょう。

清掃が完了したら乾燥するまで待ちます。目安は1週間です。雨の降らないタイミングを見計らって高圧洗浄で掃除しましょう。

屋根をコーキング(変成シリコン)で補修する

コーキングで使用する道具

屋根を掃除するときにしるしをつけておくと、クラックを探す手間が省けますので補修する時間が短縮されます。

洗浄後十分乾燥させたら、コーキングを行います。

コーキングに特にコツなどはありませんが、クラックの中に入るようにノズルを当ててクラック沿ってコーキングを打ちます。

ヘアラインクラックのような線にしか見えないようなクラックはコーキングよりも塗料の方が得意な分野になりますので、細かいクラックは無視して進めていきます。

見落としやすい場所は、壁とのつなぎ目付近などは見落としがちなのでしっかりコーキングを打ちましょう。

逆に隙間が大きくふさげない場所が見つかった場合は、バックアップ材という棒型のスポンジ状のものがあるのですが、これを隙間に詰め込みその上からコーキングを打ちます。

コーキングをした後、ある程度平らにならす必要があります。その場合はコーキングへらを追加います。またコーキングへらにコーキングが付いたままだと、うまくならせないので、ウエス(ぼろ布等)を持ち歩いてコーキングへらをキレイ保つのがオススメです。

ガルバリウム鋼板で補修する場合

スレート瓦のクラックが1本だけでなく、複数入っている場合があります。

クラックの入ったスレート瓦

そのような場合は、コーキングでいくら補修しても、瓦自体がグニャグニャ動いてコーキング剥がれてくる恐れが高いです。そんな時は、ガルバリウム鋼板をスレート瓦一枚分程度切り出してスレート瓦の上に張り付けるようにしています。

できるだけ奥までスレート瓦に入れたいので、差金などの定規でどこまで刺さるか確認しておきます。

そのため、張り付けるガルバリウム鋼板は、見えているスレート瓦よりも幅広になります。

コーキングは、瓦とガルバリウム後半の両方に塗ってから貼り付けます。

雨漏り対策でスレート瓦の上にガルバリウム鋼板を張り付ける

ガルバリウム鋼板は凸凹しているのでコーキングはたくさん塗ってやる必要があります。

また水は毛細管現象で細かい隙間に入りやすいので、コーキングは1周ぐるっと囲ってやった方が良いと思います。特に凍結する可能性のある地域は、水が残ると後々問題になると思いますので、隙間に見ずが入らないように注意しましょう。

スレート瓦の上に張り付けたガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板を張り付けた後はガルバリウム鋼板の量は市もコーキングを打って隙間に水が入らないようにしておきます。

雨漏りする屋根に塗装する

使用する道具

下地塗装をする

耐久性が必要だと思いましたので、今回は油性塗料を使用しています。

塗装は塗り漏らしが無いようにするのが大切ですので、端から塗り始めるのが良いと思います。

スレート瓦の塗装は塗りにくい段差を先に塗ると作業が早い

まずは、ローラーでは塗りにくい瓦と瓦のつなぎ目や、下段と上段で段差になる場所を刷毛などで塗ってしまいます。

その後ローラーで塗ると塗り漏らしが少ないとおもいます。

ローラーは広い面を効率よく塗ることができますが、半面細かい隙間に塗るのは苦手です。

下地は透明なので塗るとツルっとした感じになります。ですがパット見分かりにくいので、ローラーが通ったから塗れていると思わずに、たっぷりローラーに染み込ませて、何回か往復させて塗っていきます。

屋根を塗装する

屋根とそうしたスレート瓦

下地塗料が乾いたら塗料を塗装します。

作業手順的には下地と全く同じですが、こちらは実際に色がつくので達成感が出てきます。

塗料を伸ばして使いたくなるとローラーを何度も往復させてしまいますが、ローラーにペンキがちゃんと乗っていないとせっかく塗った塗料をローラーが吸い取って塗膜が薄くなってしまいます。

こちらも塗料をたっぷりローラーにしみこませて塗装していきましょう。

塗装作業の安全について

屋根塗装は高所作業になりますので安全には十分注意して作業してください。

また築古は屋根自体が弱くなっている可能性もあり、踏み抜いて落下する可能性もありますのでこちらも十分注意してください。