DIY 耐震補強 基礎を固定する
築60年の雨漏り荘は、当時の耐震基準で建てられているため当然のごとく耐震性は低いつくりです。そのため、床をはがした際に耐震性を上げる補強をしてみました。
この記事はあくまで素人が聞きかじった知識で耐震補強のまねごとをした内容ですので、面白半分で見ていただけると幸いです。
過去の記事では、シロアリ荘の柱をホールダウン金物を取り付けることで耐震性の改善を狙った経験を書きました。
DIYで柱を交換する3【柱を入れた後に見る記事】
柱を入れたら基礎にケミカルアンカーでボルトを埋め込み、ホールダウン金物でしっかり固定させましょう
今回もこれに倣ってなんちゃって耐震補強をしようと思いましたが、できないことに気が付きました。
なぜ築60年のボロ戸建ては耐震補強は大変なのか?
ガチで耐震性を向上する場合は、土台のコンクリートを鉄筋コンクリートにする必要があります。
そして基礎や、柱を土台のコンクリートに固定するために、ホールダウン金物などで固定し、さらに筋交いにも専用の金物で固定し、合板を入れて耐力壁を設ける必要があります。
正直そこまで補強するためには、壁を壊し柱だけの状態(スケルトン)にする必要があります。
石綿問題もある昨今そうやすやすとは壁を壊すことはできません。それでもDIYで可能な範囲で建物の強度は高くしたいと考えました。
DIYで耐震性を向上させるならば、まずは柱と土台をボルト固定しよう
ガチ耐震性向上はあきらめるとして、土台と基礎や柱をボルトで固定するとで耐震性の向上を図りたいと思います。
工程は大きく分けると3つあり、1つ目は土台に穴を開けてケミカルアンカーでボルトを埋め込む作業です。
2つ目の工程は、基礎や柱にボルト羽子板を取り付ける工程です。
3つ目最終工程は施工したケミカルアンカーで施工したボルトに羽子板取り付け、2つ目の工程で取り付けた羽子板ボルトとつなぐ工程です。
ケミカルアンカーは、完全に固まり強度が出るまで24時間放置することになっているものが多いと思いますので、3つ目の工程は翌日以降となります。
必要な道具は以下の通り
- SDSドリルφ14
- SDSドリル対応のハンマードリル
- ちょんぎりボルトM12 1Mを4本
- M12ナット40個
- 羽子板 20個
- ケミカルアンカーM12用
- ラグスクリューボルト
1.コンクリートに穴を開けてけケミカルアンカーでボルトを固定する
工程は大きく3つに分けられるので順を追って説明していきます。
工程1 コンクリートに穴を開けてケミカルアンカーでボルトを固定する
(1).ハンマードリルでコンクリートにφ14㎜の穴をあけます。穴の深さはコンクリートの厚みの80~90%位を狙うつもりで穴をあけています。今回あける穴の深さは110㎜程度としました。

コンクリートドリルはハンマードリルと呼ばれる専用のドリルを使います。
このドリルは、軸方向にハンマーでたたくよう衝撃を与えながら、ドリルを回転させることができます。
たたく衝撃でコンクリートを砕き、回転することで穴をきれいな円形に仕上げることができます。
コンクリートに穴をあけると粉塵が出るので、肺を傷めないように粉塵用のマスクを使用することをお勧めします。マスクは末尾で紹介していますので参考にしてください。

(2).グラインダーで、1mのM12のボルトを長さ140㎜にカットし、先端をV字にカットします。
カットすると火花が出ます。火花が当たると熱いですがやけどするほどではありません。ですが、チクチクするので、ゴム手を使っています。そして、この火花も粉塵になるので、やはり末尾で紹介している防塵マスクの着用をお勧めします。

グラインダーの火の粉で火事に発展する場合もあるので、燃えやすいもを周囲に置かないようにすると集中して作業ができます。
ボルトの切断が終わったらインパクトドライバーでボルトを打ち込むため、M12ナットをWナットで固定しています。
Wナットとは、2つのナットを互いに締めこんで固定する方法で、一方をスパナ(またはモンキーレンチ)で固定し、もう一方をインパクトドライバーにソケットをつけて回して締めこんでいます。

(3).コンクリートにあけたφ14㎜の穴にケミカルアンカーを入れます。
ケミカルアンカーは下の写真のように、ガラス容器に入ったものから、小さい羊羹のようにビニールパックに入ったものとあります。どちらも、容器ごと穴に突っ込んで、ボルトを打ち込む際にぐちゃぐちゃにかき回して2液性の接着剤を攪拌して、化学反応を起こして硬化させます。


M12のボルトに、φ14の穴をあけているのでケミカルアンカーは簡単に収まります。
穴が浅いと少し出てしまうので、金づちでつぶしてからボルトを突っ込みました。
この時接着剤が飛散することがあるので、ティッシュペーペーを2枚ほど重ねた上から金づちでたたくと接着剤の飛散は抑えられると思います。
接着剤の主成分であるエポキシは人体によくないそうなので、ニトリルの手袋をしておくと安心だと思います。

4.カットしたちょんぎりボルトをケミカルアンカーを入れた穴に差し込み、インパクトドライバーで回転させながら打ち込みます。この時ちょんぎりボルトの底を穴の底に当てると接着の強度が下がるといわれています。
5.穴の底にちょんぎりボルトが当たらない程度までボルトを押し込み、土台側の施工は完了です。
ケミカルアンカーが完全に固まるまで約24時間放置しましょう。
施工から、15分程度で硬化が始まるようでした。硬化途中で動かすと強度が下がる可能性があるので動かさないように注意しましょう。

工程2 基礎に羽子板を取り付ける
(6).基礎材や柱に羽子板を取り付けていきます。取付方法は大きく分けて2つあり、1つ目は、貫通穴をあけてボルトで固定する場合。2つ目はラグスクリューで羽子板を取り付ける場合です。
貫通ボルトを使用する場合、M12を使うため、ドリルで開ける穴はφ12~13㎜が目安となります。
ラグスクリューを使う場合は、φ9㎜程度のドリルで下穴をあけます。

(7).ラグスクリューボルトに羽子板を通し、下穴の位置にセットしねじ込みます。
貫通穴でボルトで固定できる場合はボルト締結する。
行程3 ケミカルアンカーで施工したボルトと、基礎に取り付けた羽子板をボルトで締結する

(8).コンクリートに施工したボルトに羽子板を通しナットを入れます(接着剤が硬化するまで締めこまない)。硬化時間は24時間以上が目安です。
(9).上下の羽子板にボルト通しナットを締めこみます。その後ナットとボルトの嵌合部にロックタイトなどでゆるみ止めを施しました。

(10).ケミカルアンカーが完全に硬化したのちボルトを締めこんで完了

とりあえずないよりマシってレベルの耐震補強をしてみました。
今回の耐震改善で、絶対活躍してほしいという思いはありますが、地震は起こらないことがベストですよね。
ホンネを言えば、コンクリートから伸ばしたボルトで基礎や、柱を固定したいところですが、壊す量を最小限に抑えるために今回はこのような方法を採用しました。
既存の物件を多少なりとも耐震性を向上させたいとお考えの方には参考にしていただければと思います。

床下での移動は匍匐前進になりとても疲れます。また、穴を開けたり、ボルトを打ち込む作業も無理な態勢で行うことも多く普段使わない筋肉を酷使するので、翌日筋肉痛が出ることもあります。
床下作業で最悪な状況は、使用する道具を持ってくるのを忘れた時です。床下に入る前にしっかり確認しましょう。
束石と柱をボルトで固定したい場合
これまでは、土台のコンクリートに対して、ケミカルアンカーや羽子板を使って基礎の横架材を固定する方法を説明しましたが、束石に柱が乗っかっている場合もあります。
実際この雨漏り荘も2階を支える柱の一部が束石(四角垂状のコンクリートブロック)に乗っているだけの柱がありましたので、羽子板ボルトを工夫して柱と束石をボルト締結してみました。
旧耐震で建てられたの2階建ての問題点は、巨大地震で家が揺れて柱が抜けると1部分が2階に押しつぶされることです。
柱が抜ける理由は、旧耐震では”ほぞ組み”をして釘で固定する構造でしたが、新耐震では、ほぞ組だけでなく、コンクリートの土台と柱をボルトのような金物で固定し抜けないようにしています。
束石に対しする工夫の内容は、羽子板ボルトの羽子板部分をハンマーでたたいてまげて、束石の角度に合わせただけです。
羽子板ボルトの羽子板部分はタダの鉄板のため、多少まげて現物に合わせることができます。
これでそう簡単には束石から柱は抜けないと思います。

コンクリートの土台と基礎を繋ぐのに使用した道具の紹介
粉塵が発生したり、コンクリートの破片が飛んできたり、そもそも床下でホコリっぽい環境で作業するための装備を紹介します。

防塵マスク
コンクリートにドリルで穴をあける際には粉塵が出ますので、防塵マスクをすべきです。
不織布マスクでは隙間から簡単に粉塵を吸い込んでしまうので、やわらかいシリコンゴムでしっかり顔面にフィットするマスクがお勧めです。

ハンマードリル
ドリル本題に集塵機がついているため、穴をあける際に粉塵も一緒に回収してくれる優れものです。ただし、作業環境の防塵を保証するものではありませんのでご注意ください。

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グラインダー
ボルトを切ったり金属加工をする際によく使います。
火花が出るので、周りに燃えやすいものがないようにしてください。スチールウールは着火しやすいので特に注意が必要です。また、粉塵が出るのでマスク着用し、砥石が割れることもあるので目を保護するためにゴーグル着用をお勧めします。

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保護メガネ(ゴーグル)
眼鏡ユーザーでも使えるのがゴーグルタイプのいいところ。
目の周りをしっかりガードしてくれるので眼鏡が傷つきにくくなります。

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