デッドムーブを止めるコツ
ボルダリングでもリードクライミングでも、デッドムーブが核心になる課題が多いと思ます。私も、様々なデッドムーブに苦しめられてきました。
しかし、この核心を超えた時 この上ない喜びが待っているのも事実です。
先日ジグズロック(上田市のクライミングジム)でマンスリー課題にトライした動画を確認したところ、良い点と悪い点がわかりやすかったので、デッドムーブを解説したいと思います。
もちろんデッドムーブは、壁の角度や、進行方向、ホールドの種類によって変わります。
今回解説する内容ですべて解決できるわけではありませんが、参考になれば幸いです。
止まるデッドムーブ
黄色い線や、赤い線は私が止まらないデッドムーブと比較するために引いた線です。
まずは、止まるデッドムーブとはどんな場合か解説したいと思います。
デッドムーブを止めるコツはムーブをコンパクトに!
止まるデッドは、発射前後で体の動きが少ないのが特徴です。(もちろんすべての課題に共通するわけではありません)
デッドムーブで止めるためには、次のホールドに手が届いた直後の体の動きを小さくする必要があります。
ホールドに手が届いても、体の動きが大きかったら、その反動を止めるのには苦労すること間違いなしです。
上の写真では、止めた時の体勢に近づけるために、左肩を立てるように体勢を作り、腕を伸ばせば止まる位置まで体を上げるように意識しました。
それでは、止まらないデッドムーブを確認してみましょう
止まらないデッドムーブの作り方
こちらが、止まらないデッドムーブになります。ぱっと見 体勢が悪いように見えます。一体どの部分が大勢を悪くしているか確認したいと思います。
左肩が低い
量肩を繋いだ黄色い線を見てみます。先ほどの止まるデッドムーブに比べると、肩が水平に近い角度になっています。まるで懸垂するような姿勢です。
この肩が水平になってしまう姿勢は、力を込めやすいため、力に頼ったクライミングスタイルだとよくこの態勢に陥ります。
特に、ホールドの持ちが悪かったり、フットホールドが悪かったりするとこの様な、懸垂スタイルになり、パンプに伴いどんどん登れなくなります。
このスパイラルから抜け出すためには、左手を伸ばすだけで次のホールドに届くように体勢を作る必要があります。
腰の向きが悪いので低い位置からムーブを起こさなければならない
次に、左足の膝を見てみましょう。
左ひざは、フットホールドに乗っているほうの足です。
左ひざは、壁の方を向いていることがわかると思います。膝が壁側を向くことにより、腰も壁側を向いてしまいます。
こうなると、上半身はさらに壁の中に入り込む以外に上に進むことができなくなります。
ですが、実際のところ壁の中にめり込むかとができないので、肩を縮めて狭い体勢しかとることができません。
そして次のホールドは遠い
こうなると、出せるムーブはカエルジャンプのように、縮めた体を一気に伸ばして取りに行くほかありません。その結果が、右足のつま先の位置の変化に現れています。
一気に伸ばすと、当然動作が大きくなり、デッドムーブが止まる確率は下がる一方ですね。
止まるデッドムーブのおさらい
デッドムーブを止めるための体勢づくり
左手を伸ばすだけで止まる位置に状態をセットする必要があります。
そのためには、左肩をできるだけ立てて、次のホールドに近づけておく必要があります
左肩を立てるためには、右肩を中心に左肩を旋回させるように動かします。
左肩を旋回させるためには、腰の向きも壁(正面)ではなく、右を向いていた方が肩を回しやすいですよね。
腰を右に向けるためには、左ひざを右に向ける必要があり、そのためにはフットホールドにつま先で乗り、つま先を中心にかかとを時計回りに回す必要があります。
たかが、肩の角度を立てるために、つま先からムーブを組み立てる必要があることがわかっていただけましたでしょうか。
すべては、デッドで止める一手のために、足の先からムーブを組み立てる。
クライミングって楽しいですね!