汚いボルダー は トライ前に掃除をしよう!
ローカルボルダーに有りがちなのが、せっかく行ったのに自然に帰っていてボルダーが苔まみれになっていたり、土が被っていて登れなかった。そんな経験ありませんか?
また、ハイボルダーでは、パモのようなブラシが届かずシビアになる上部でホールドが汚れていると思うと怖くてトライできませんよね。
人混みを避けて、ロクスノで何年も前に公開されたボルダーを訪れると度々このような事案が発生します。
八千穂高原ボルダーに行くとトップアウトするところで、落ち葉に覆われていたり、土が被っていたりと登れなくなっています。上の写真w。
安全に掃除をするために、ロープを使ってボルダーの掃除を行っているのですが、そのやり方や、注意点をまとめたいと思います。
安全に ボルダーなどの高所で掃除するための道具
道具は以下の6点になります
- ロープ 20m前後
- ハーネス
- グリグリなどのロック機能付きのビレイデバイス
- 安全環付きカラビナ 2枚以上
- スリング 90㎝~250㎝ 2,3本
- アッセンダー(ユマール)あったら便利になる物(写真にはない)
基本的にロープを使ったルートクライミングで必要になる物と同じです。
ボルダー掃除の作業に入る前に安全確保
ロープにぶら下がって掃除するわけですが、まずはロープを固定する支点作りから行います。
基本的な考え方は、マルチピッチの記事を参考にしていただくと良いかと思いますが、根本的に違うのは、ロープを固定して(フィックスロープと呼ぶ)使う事です。
ロープにぶら下がる懸垂下降も状態とすると似ていますが、マルチピッチでの懸垂下降の場合、二つ折りにして2本のロープに均等に荷重がかかって使用するので問題ないのですが、グリグリなどのロープ1本に全体重が載ってしまう場合はフィックスロープで使用しないと、ロープが流れてしまいます。
そのため、ロープを支点にしっかり固定するのです。
(1).クライミングロープを使って立ち木でフィックスロープの支点を取る場合
この方法は、リードクライミングをやっている方はわかると思いますが、手順をは以下の通りです。
- エイトノットを作る この時末端側は1.5m程度取っておくと無難
- 末端側のロープを木にまわし、既に作ったエイトノットに沿わして2重のエイトノットを作る
- 結び目を締めこむ 末端側のロープは10㎝以上確保する
(2).スリングを使って立ち木でフィックスロープの支点を作る場合
木にスリングを巻き付けて安全環付きカラビナを介してエイトノットを結んだロープを固定する方法。
基本的に支点は、複数の場所から取り万が一に備えます。上の写真では、少し細い木ですが、もう一か所からバックアップを取っています。こちらは、バックアップなのでスリングはたるませています。
バックアップのカラビナとロープはインクノット(巻き結び)で固定しています。
グリグリを使って懸垂下降 グリグリにロープセットを行う
ロープの支点が作成できたら、グリグリにロープをセットして懸垂下降の準備をします。
支点側がクライマーの絵になるようにロープをセットします。
そのままブルーのプレートを回し
穴にハーネスに付けた安全環付きカラビナを通して、ロックをして完成です。この時、荷重をかけた際にしっかりロックできることを確認しましょう。
確認する際は、平地の安全なところで確認してください。不安全な場所で行うと、何かミスがあった場合そのまま落下してしまう恐れがあります。
グリグリで懸垂下降しながらボルダーの掃除をしよう
上の写真のように、ボルダー上部から順番に掃除をしていきます。
この時、ロープが岩とかなりこすれますので、気になる方はプロテクターを用意した方が良いでしょう。
岩の汚れですが、どっかぶりのような前傾壁よりも、垂壁や、スラブの方が苔や泥が多くついている印象があります。どっかぶりだと、雨で泥が流れてきても、壁を伝わずに落下していくためだと思いますが、リップ付近はやはり汚れやすいと思います。
掃除をしていると、ロープを登りたい場面があるかと思います。 そん時はグリグリを使ったロープの登り方を紹介しているこちらの記事をご覧ください
ボルダーの掃除と言いつつムーブのチェックも・・・
結局のところ、ボルダーの掃除と言いつつもやはりムーブの確認もしてしまいます。
こうなるとオンサイトというわけにはいきませんね・・・
ですが、リップにゴミが堆積していたら・・・
あるいはポケットホールドの中が水浸しになっていたら・・・
なんて考えていたら到底集中したトライは期待できませんよね。
まして、高所から不意落ちして怪我でもしたら周りの人に迷惑ですし、まして一人でトライしていたら高所から落ちるなんてできません。
そのため私は、念入りに掃除をし、ムーブを確認してしまうのです。
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