ムーブのバラシで使える クライミングロープの登り方
ルートクライミングや、ハイボルダーでムーブをばらしたり、ホールドの掃除をする際にロープを登りたいときってありますよね。力任せにロープをつかんで登るのは大変です。
このようなロープを登るときに役に立つのが、スリングとビレイデバイスのグリグリを使う方法です。
今回は、スリングとグリグリを使ったロープの登り方を紹介したいと思います。
クライミングロープの登り方
ロープを登る道具はいくつか種類がりますが、使う道具にかかわらず基本的なロープの登り方がありますので先にこちらを説明します。
クライミングロープを登るときには、ロープを固定する道具が二つ必要になります。
固定する道具の一方はハーネスに固定し、もう一方は足で踏みます。

この写真の場合では、ハーネスにグリグリ。足にはスリングを使っています。
肝心の登り方ですが、二つあるロープを固定する道具に交互に体重を乗せて登ります。
左から順番に説明すると
- 左図 グリグリに体重を乗せて、足で踏んでいるスリングにかかる体重を0にする
- 中央図 足で踏んでいるスリングの結び目(プルージック)を上へスライドする
- 右図 体重を足に乗せるために、足でスリングを踏みこむ。グリグリへ行くロープ(左手で握っている辺り)が たるむ ので、グリグリから出ているロープのたるみを取る要領で、グリグリを上へスライドする
- 体重をグリグリに預ける(1へ戻る)
このように、1から4の順番で操作することで、体重を交互に預けロープを固定する道具にかかるテンションを逃がし、テンションの緩んだ側の道具を交互に上へスライドしながら少しづつロープを登っていきます。
グリグリとスリングを使いロープを登ってみよう!
先ほど道具を使ってと言いましたが、今回はスリングとグリグリをこの道具として使います。
グリグリは、知っての通りロープにブレーキをかけるビレイデバイスであり、ロープをしっかりロックしてくれます。
スリングでロープを固定する方法
ではどうやってスリングでロープを固定するのか紹介します。
上の写真のように輪ゴムを連結する要領で、ロープにスリングを巻き付けていきます。
最近のロープは、コーティングによってかなりフリクションが稼ぎにくくなっています。このようにフリクションがなかなか得られない場合は、スリングの巻き付け回数を増やしてフリクションを稼ぎます。そのため巻き付け回数に決まりは無く、その都度しっかりロックできる回数まで巻き付けて、フリクションを調節してください。
巻き付け終えたら、一方の末端の輪をもう一方の末端の輪にくぐらせます。これをプルージックと呼びます。
巻き付け回数が多いとなかなか締めこめないので、丁寧にスリングを引いて、焦らずしっかり閉めこんでいきましょう。
プルージックを上へスライドさせる方法
プルージックが優秀なのは、使い方で簡単にロープを固定する力をコントロールできるところにあると思います。
上へスライドさせる場合は、結び目(ロープに巻き付けてあるところ)を握りスライドさせます。プルージックは結び目を握ってやると比較的簡単にロックする力が弱まります。
必要な高さ分まで上へスライドしたら、末端の輪(足で踏むところ)に体重をゆっくり乗せ、プルージックの結び目を締めこんでいきます。
ロープを登るときのグリグリへのロープの通し方
グリグリにはこのようにロープをセットします。
支点側のビレイデバイスは、クライマーの絵になるようにセットします。
ハーネスにグリグリを装着し体重がかかると、クライマーの絵が描いてある側の部品が引き出さてロープをロックしてくれます。
あとはプルージックとグリグリに交互の体重をかけて登る練習をしましょう。
最初は交互に体重を乗せる感覚が掴みにくく感じるかもしれませんが、何度かトライしていくうちに感覚がつかめてくるかと思います。
また、スリングが細いと、足で踏み込んだ際にスリングが食い込むので、ナイロンスリングのような幅広の方が向いていると思います。
サンダルのような剛性の無いシューズでは、顕著にスリングが足に食い込みとても痛くなります。
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