外岩ボルダリングで事故らずトライするために知っておくべきロープワーク
外岩ボルダーでは、事故を起こさず、安全に帰ることが大切です。
特にハイボルダーに代表される高いボルダーは、落下の衝撃も大きくなります。
その結果、落ち方、下地の状況、ボルダリングマットなどの様々な要因か重なることで、肉離れや、骨折、死亡事故につながることもあります。
自然が相手の外岩ボルダリングでは、安全を確保した前提でトライするのが前提ではないでしょうか。
この記事では、高い外岩ボルダーでも安全を確保したうえでボルダーのムーブを探ったり、ホールドの掃除をするためのロープワークの方法を紹介しています。
ぜひロープワークを身につけて安全に楽しくボルダリングに挑戦してください。
ロープを使う事のメリット
外岩ボルダーでは荷物はできるだけ少なくしたいですよね。
ロープは意外と荷物が少なく、ボルダリングマットに挟んで持ち歩くこともできるのでお勧めです。
何人かで行くときにはギアを分担すれば一人当たりの荷物はもっと軽くできます。
ボルダー上部では、上からリップ付近を見に行くと意外と勾配がキツく近づけない。なんてこともあります。
絶対失敗のできない外岩ボルダーではトライ前に、ホールドの形を確認し落ち葉や砂や泥など失敗の原因になるものはしっかり掃除しておくべきです。
クライミングロープの登り方
ロープを登る道具を説明する前に、基本的なロープの登り方がありますので先にこちらを説明します。
ロープは体重を交互にあずけて登る
クライミングロープを登るときには、ロープを固定する道具が二つ必要になります。
2つあるうちの1つに体重をあずけてぶら下がっているうちに、もう一方を上へスライドさせてロープに固定します。
次にスライドさせて持ち上げた方に体重をあずけ
今まで体重に預けていた方を今度は持ち上げます。
このようにして、ギアに体重を交互に預けることでロープを登っていきます。
写真でロープの登り方を説明
先ほどの説明を写真を使って説明していきます。
ロープを登るために必要な道具が欲しい方は一番下に紹介しているので、そちらを参考にしてください。
登るためにギア①グリグリ 登るためのギア②スリング
固定する道具の一方はハーネスに固定し、もう一方は足で踏みます。
この写真の場合では、ハーネスにグリグリ。足にはスリングを使っています。
先ほど文章で説明した工程を写真で説明します。
二つあるロープを固定する道具に交互に体重を乗せて登ります。
ロープを登る動作① グリグリに体重をあずけた状態
ロープを登る動作② スリングに乗り込みスリングへ体重をあずる
スリングを踏み込み体重を乗せていきます。
実際にスリングを踏み込むのは、思いのほか難しいです。
しっかり足を掻き込まないとスリングには立てません。
ボルダーも使ったりしてバランスを保ちながら踏み込みましょう。
ロープを登る動作③ スリングに立ちこみ体重をスリングへあず桁状態
完全にスリングに体重がのっているので、グリグリ付近のロープのテンションが抜け、グリグリが下に落ちていることが分かります。
この後たるんだグリグリの前にあるロープにテンションがかかるまでグリグリを前進させて、体重をハーネスへ預けます。
ロープを登る動作は4ステップ
- 左図 グリグリに体重を乗せて、足で踏んでいるスリングにかかる体重を0にする
- 中央図 足で踏んでいるスリングの結び目(プルージック)を上へスライドする
- 右図 体重を足に乗せるために、足でスリングを踏みこむ。グリグリへ行くロープ(左手で握っている辺り)が たるむ ので、グリグリから出ているロープのたるみを取る要領で、グリグリを上へスライドする
- 体重をグリグリに預ける(1へ戻る)
このように、1から4の順番で操作することで、体重を交互に預けロープを固定する道具にかかるテンションを逃がし、テンションの緩んだ側の道具を交互に上へスライドしながら少しづつロープを登っていきます。
グリグリとスリングを使いロープを登ってみよう!
この記事ではスリングとグリグリをロープを登る道具として使っています。
グリグリは、知っての通りロープにブレーキをかけるビレイデバイスであり、ロープをしっかりロックしてくれます。
スリングでロープを固定する方法
ではどうやってスリングでロープを固定するのか紹介します。
上の写真のように輪ゴムを連結する要領で、ロープにスリングを巻き付けていきます。
この結び方をプルージックと呼びます。
最近のロープは、コーティングによってかなりフリクションが稼ぎにくくなっています。
スリングが滑って固定できないときは、スリングの巻き付け回数を増やしてフリクションを稼ぎます。そのため巻き付け回数に決まりは無く、その都度しっかりロックできる回数まで巻き付けて、フリクションを調節してください。
巻き付け終えたら、一方の末端の輪をもう一方の末端の輪にくぐらせます。これをプルージックと呼びます。
巻き付け回数が多いとなかなか締めこめないので、丁寧にスリングを引いて、焦らずしっかり閉めこんでいきましょう。
プルージックを上へスライドさせる方法
プルージックが優秀なのは、使い方で簡単にロープを固定する力をコントロールできるところにあると思います。
上へスライドさせる場合は、結び目(ロープに巻き付けてあるところ)を握りスライドさせます。プルージックは結び目を握ってやると比較的簡単にロックする力が弱まります。
手の届く限り十分な高さまで上へスライドしたら、末端の輪(足で踏むところ)に体重をゆっくり乗せ、プルージックの結び目を締めこんでいきます。
ロープを登るときのグリグリへのロープの通し方
グリグリにはこのようにロープをセットします。
支点側のロープは、グリグリに描いてあるクライマーの絵側から出るようにセットします。
ハーネスにグリグリを装着し体重がかかると、クライマーの絵が描いてある側の部品が引き出てロープをロックしてくれます。
あとはプルージックとグリグリに交互の体重をかけて登る練習をしましょう。
最初は交互に体重を乗せる感覚が掴みにくく感じるかもしれませんが、何度かトライしていくうちに感覚がつかめてくるかと思います。
また、スリングが細いと、足で踏み込んだ際にスリングが食い込むので、ナイロンスリングのような幅広の方が向いていると思います。
サンダルのような剛性の無いシューズでは、顕著にスリングが足に食い込みとても痛くなります。
ロープを登るのに適した靴は、登山靴のような靴底がしっかりしているもの方が登りやすいでしょう。
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高さにビビってリップで前に進めなくなってしまった動画
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