ボコダキ岩 ダークゾーン 5.11d
口が臭い・・・・
ロワーダウンして、地面にへたり込んだ俺はただそう思った。
数便出してどうにかRPし、周りのクライマーに祝福してもらい嬉しかったが、カピカピの口から発せられるものせいで 現実に引き戻される。
ボコダキ岩本峰の最高グレード ダークゾーン
長野県千曲市のボコダキ岩へ
家の近くに岩場があるというのは大変恵まれた環境である。自宅から1時間かからずにたどり着く。もともとは佐久の岩場に行く予定だったが、天気予報では半日雨。
それに比べるとボコダキ岩のある千曲市は一時間程度降りそうな予報だったので、安パイなボコダキ岩へ目的地を変更した。
私は北面にある”カツノ岩”に興味があったがパートナーはアッサーⅡを落としたいとのことだったので、先日アッサ-2を落とした私は隣のダークゾーン 5.11dに取り付くことに。
ダークゾーンは私の周りではあまり評判が良くなく、あまり乗り気ではなかった。
まず、2ピン目から3ピン目が遠い・・・
3ピン目でクリップできなかったら グラウンドフォールしてしまいそうだ。
因みにグランドフォールだと、大いなる落下 になるのでご注意を!
ダークゾーンに取り付いてみるものの・・・
とりあえず2ピンまでは掛けた。出だしからホールドが小さく、右手のホールドからは滾々と水がしみだしているので、そのホールドは使えない、いや使いたくない。なので、ちょっと不自然な感じになるが違うホールドを使い進む。
2ピン目をクリップしたところから先がわからない。ボコダキ本峰は岩の表面が白っぽくまた、逆相(下向きカチのイメージ)が多くホールドを見つけるのが困難。
そうこうするうちに、パンプしてくるのでいったん降りる。
結局重心を左右に振りながら、縦ホールドを利かして登るムーブで落ち着く。そんなことを数回繰り返しどうにか進め、3ピン目をかけることに成功。
3ピン目のクリップホールドは大きいガバなので、グラウンドフォールの心配はない。
やっぱり乳酸祭り ダークゾーン
核心と思われる3ピン目を超えると、薄被りの中を持ちの良いホールドを拾いながらのクライミングへ移行する。
ただ、ガバガバというわけでなくルートファインディングをミスると迷子になる。いきなりホールドがなくなったりするので、よくルートを見ながら登ってほしい。
何箇所かレストムーブを入れられるところがあるので、そういうポイントではしっかり休んでから突っ込む方が良いだろう。ボコダキ岩では比較的長いルートなので中盤以降は乳酸祭りが催される。
ボコダキ岩南面の ダークゾーン、コズミックワールド、アッサーⅡは最後は乳酸祭りが勃発し 大変疲れるルート達。
終了点にたどり着き、アンカーを背にして景色を楽しむ。
尾根を吹き抜ける風を感じながら ボコダキ岩からみる眺めはいつも気持ちがいい。
達成感と疲労感に包まれながら、カラビナを回収し地面に降り立つ。
そして気づくのだ。
口が臭くなっていることに。
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