kubo's.blog Written by s-kubota

リードクライミングを愉しむためのクイックドローの選び方

クライミングギア

リードクライミングクライミングに使われるクイックドロー&カラビナはいくつか使用用途別にありますが、この記事ではクイックドローの選び方について詳しく説明したいと思います。

クイックドローはカラビナ2枚とスリング1本で構成されている

沢山のクイックドローの種類

もしクイックドローのスリング長さについて興味があるならばこちらの記事を読むことをお勧めします。

ロープを使ったクライミングの道具をそろえようと思ったら、ロープ、クイックドロー、ビレイデバイスくらいは買うことになると思います。

中でも、クイックドロー(ヌンチャクとも呼ばれますが)は例外的に複数個購入するギアです。

私が初めて購入したクイックドローはネットで安いものを見つけてきて10セットほど購入したのですが、ハッキリ言って失敗でした。モデルが古くてダサい とかそんな理由ではなく、使いにくいカラビナが付いたクイックドローだったのです。そのクイックドローは少しづつカラビナを交換し、もともとついていたカラビナは 岩場のすり減って危険に見える残置カラビナと入れ替えるなどの役目を果たしています。

話は逸れましたが、クイックドローの選び方について考えていきたいと思います。

クイックドローのカラビナはストレートゲートとベントゲートの2種類がついている理由

クイックドローは、岩場や、人口壁についているハンガーにかけますが、ハンガー側に掛けるカラビナはストレート。

ロープを掛ける側のロープはベントゲートと呼ばれるカーブのかかったゲートをしています。

ワイヤーゲートのカラビナにはベント(曲がり)は付けられていません。

なぜロープを掛ける側のゲートが曲がっているかと言えば理由は2つあると思います。

ロープを掛けるカラビナのゲートが曲がっている理由1 ロープを掛けやすくするため

ペツルのカラビナ ジジ ベントゲート

ストレートだと、ロープがゲートに載っているのかわかりにくく、引っかかるきっかけがないのでかけにくくなるためだと思います。

ロープを掛けるカラビナのゲートが曲がっている理由2 ロープを傷つけないようにするため

ハンガーで傷がついたカラビナ

はぁ~?となりましたか?

使い古したストレートゲートのカラビナを見てみましょう!きっとハンガーと接触したところに鋭利な突起ができていると思います。クライミング用のロープは引っ張る力には大変丈夫にできています。

しかしナイフでロープを切ると簡単に切れてしまうように鋭利な形状にはデリケートです。

もし、カラビナのゲートが全く同じで、ハンガー側とロープ側が毎回入れ替わるような使い方をしていた場合 カラビナのハンガーでついた鋭利な形状により、ロープへのダメージはどんどん進行するでしょう。

ハンガーはカラビナに傷がついてしまう原因の一つ

クイックドローについているカラビナはロープの掛け方で優劣が付く

あなたはどうやってロープをクリップしていますか?下の動画でも大きく分けると2種類の掛け方をしています。かけているときは特に意識していませんが、掛け方(カラビナのゲートを開けてロープを入れる方法)次第でカラビナの性能が大きく変わるのです。

カラビナを握りながら ロープをゲートに押し込んでクリップする方法の時にクリップしやすいゲート形状

きっと名前がついていると思いますが、前傾壁でカラビナが”プラプラ”しやすい状況で活躍するクリップ方法です。

このクリップの方法は、親指でカラビナのゲートの反対側を押さえて、人差し指や中指の腹にロープを載せたままゲートにロープを押し込む方法です。

上記と真逆になる人差し指や、中指でカラビナを押さえて親指側でロープを押し込むバージョンもあります。下の画像参照

上記のような手でカラビナを包み込むようにしてクリップする際に使いやすいカラビナはDMMのαスポーツのようなベントゲートを持ったカラビナが使いやすくなります。

ベントゲートが凹んでいることで、ロープを押し込むきっかけを作りやすくクリップの精度が低くてもカラビナ側で補ってもらえることが期待できます。

DMMのカラビナαスポーツ

カラビナに中指を突っ込んで固定してから親指と人差し指でロープをつまんでゲートに押し込むときに使いやすいカラビナ

カラビナへのクリップ

このクリップ方法は、中指でカラビナを固定するのでカラビナの形状に影響されにくくなります。

また、垂壁や、スラブのようなカラビナが壁に接触している状況ではこちらのクリップ方法が向いています。なぜならば、カラビナを壁から引き離すことでロープがカラビナの中に押し込みやすくなるためです。

先に出しましたカラビナを手全体で包むようにしてクリップする方法は、垂壁やスラブなどのカラビナが壁に接触しているときには逆に使いにくくなります。

これは、クリップするときはカラビナを壁から引き離さなければならないのですが、カラビナを手で包んでいるので壁から引き離すのが難しいためです。

クイックドローの選び方はメインで登りたい壁の角度で変わる

いきなり話が飛躍しますが、カラビナを手全体で包み込みこむクリップ方法は、クリップに掛ける時間を短縮できるメリットがあり、中指でカラビナを固定してクリップする方法は確実なクリップができる点にメリットがあります。

クリップしやすいカラビナの状態

カラビナが壁から離れてプラプラしているような前傾壁のルートでは、クリップに掛ける時間を短縮したいですよね!そうなると必然的にクリップは手で包み込む方式になり、ベントゲートが特殊なカラビナを使った方がオンサイト率が向上したり、レッドポイントへのトライ数が減る可能性が高まります。

これに対して、垂壁やスラブなどのカラビナが壁に接触するようなルートをメインに登りたいと考えている方には、ベントゲートにこだわりを持つ必要がなくなり、デザインや、他のギアとメーカーを合わせる、値段で選ぶなど選択肢が広がります。

クリップしにくいカラビナの状況

ワイヤーゲートのクイックドローは何に使うの?

ワイヤーゲートのクイックドローの最大のメリットは重量です。そのためワイヤーゲートのクイックドローは、スリングもダイニーマなどの高強度の物を使い極力重量が軽い組み合わせになっています。

ルートとすると、普通のスポートルートよりも、マルチピッチや、アルパイン的なクライミングに向いていると思います。別にスポートルートで使っても全く問題ありませんし、オンサイトを狙うときにも軽さはアドバンテージなりますのでワイヤーゲートのクイックドローを選ぶのも良いでしょう。

ワイヤーゲートタイプのカラビナはベントが無いので、ハンガー用かロープ用かわからなくなると心配になる方もいるかもしれませんが、スリングのラバーがついている側がロープ側で、カラビナがプラプラ動く側がハンガー側なので、この違いからも見分けることができます。

ハーネスにクイックドローをセットするときは、ハンガー側を掛けておけば、マスターでトライするときに間違えることは無いでしょう。

ワイヤーゲートのカラビナの弱点 フックにご注意

ワイヤーゲートのカラビナで注意する点は、ワイヤーをキャッチする形状がフック型をしている点にあります。

このフックが、クイックドロー回収時にとても邪魔になります。特に前傾壁。

へとへとの状態でクイックドローの回収に耐力使いたくないですよね?そんな人向けに作られたのが、フック部分をフードで隠したモデルになります。(DMM キメラなど)このようなタイプはクイックドロー回収時のストレスから解放されるでしょう。

目的別 お勧めのクイックドロー

前傾壁に特化したクイックドロー

オールマイティーに使えるクイックドロー

王道のブラックダイヤモンド コスパ◎

やっぱり クライミングギアはペツル!

とにかく軽量化したい時のクイックドロー

カラビナだけでなくスリングも短くして軽量化 DMMヘリウムを使ったクイックドロー

ワイヤーゲートでもやっぱり BD コスパ◎

ワイヤーゲートの弱点 ロープの引っかかりを フードを付けて克服! DMMキメラ