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マッドロックR3 レビュー

クライミング

外でのボルダリングには必要なクラッシュパッド。お値段もそれなりに高額ですよね。各社それぞれにいろいろな種類を出していて何を基準に選べばいいかわからないと思います。私が使っているマッドロックのR3のレビューを読んで参考にしてください。

マッドロックのクラッシュパッド R3とは?

クラッシュパッドの特徴とサイズ

マッドロック社から出しているクラッシュパッドの一つで、チップ状のスポンジを縫い目ごとの部屋に詰め込んで作られたマッドです。ちょうどダウンジャケットのような構造です。折りたたむと、巻きずしのような筒形になります。

巻きずしの内側に、荷物を入れることができるので、ザックの代わりに使えたりできるので、荷物が多い時には重宝しています。

マットのサイズは、140㎝×90㎝×10㎝ 重量は8㎏

縫製が甘いR3 縫い糸弱いのでは?

マット表面の生地は全然問題なく傷みは今のところありません。ただし、マット以外の縫い目が弱いです。

まず背負子周り 背負子の写真の赤丸で示すところは、かなり早い段階で縫い目がほつれてしまいました。背負うときにブチブチ音がしたので、見直すとこんな感じでダメージがありました。ただし、これ以上進行していないので今のところ使用上は問題なしです。

背負子を地面に触れないようにするシートについてるマジックテープの縫製が取れてしまい、マジックテープが剥がれかけています。使用開始から数回で、マジックテープの張り付きが悪くなり今では殆どマジックテープが使えないレベルです。もはや気にしなくなってしまいましたが・・・

地面に触れる部分の保護がイマイチR3

先に上げたマジックテープの縫い目が剥がれると、どんな問題が起こるか?ズバリ、地面に背負子面を地面に向けるのですがマットの位置を置きなおしているうちに、保護シートがずれ背負子面が土だらけになります。そのため、使用後はマットをブラシできれいにしたり、ブラシの柄でバンバンたたいたりしてキレイにしてからかたずけています。この辺りは、地面にブルーシートなどをを置くことで回避できますね。

ちなみに私は、着地の際にマットが動くのが気になるので、ブルーシートは敷いていないです。

荷物がこぼれるR3 マジックテープで大丈夫なのか?

移動の際にマットを丸めてフック(上の写真の銀色の金具)をひっかけてザック状ににします。そこ面の固定方法は、片方はベルトで固定もう片方はマジックテープで固定します。その際、シートが小さめなのかマジックテープにかかるシートの面積が小さくなりがちです。マジックテープにかかる面積が小さいと当然固定する力も弱くなってしまいます。底面のマジックテープの固定が弱いまま歩き回っていると荷物をぽろぽろ落としてしまいますね。私は、アプローチの途中でシューズを落とし、そのまま岩場まで歩き、探しに戻ったことがあります。それ以来ちゃんとチェックしてから移動するように気を付けています。この辺りはもう少しシートを広げるなどの改良を加えてほしいポイントと思っています。

車に積むとき場所取るR3 ほかのマットとの相性は悪い

自宅からボルダーエリアへの移動には、車を使うことが多いと思います。R3はどうしても巻きずしスタイルなので、二つ折りや、三つ折りのマットが定規よく並ぶのに対し、筒形の子のマットは場所を取りやすいマットだと言わざるを得ないです。ただし、巻きずしスタイルでも、中に何も入れていなければ、つぶれるので車に押し込んでしまいましょう!

R3のマットは性能最高!

クラッシュパッドとしての機能は全然問題ありません。落下した際の衝撃吸収も他のマットと差はないでしょう。ここからは、R3ならではのクラッシュパッドの魅力を紹介したいと思います。

下地の形状に左右されないR3 柔軟ボディーが横滑りを軽減

マッドロックのクラッシュパッド R3を気に立てかけたところ。マットが柔軟なので下地に沿っておくことができます。
下地の形状に合わせて柔軟に変形するR3

ボルダーの下地に岩や、木の根などの凹凸があるとマットが安定しなくて、ボルダリングに集中できないことはありませんか?R3は上の写真のように木に立てかけても柔軟に変形してくれるためマットが安定します。マット内部のチップ状のクッションもマットが柔軟に変形することを手助けしています。

一般的な板状のマットを使用していると、地面の出っ張りに左右されて横や、後ろに滑ってしまうことがあります。下地の凸凹が気になるエリアになればなるほど、R3の恩恵にあやかることが多いと思います。

広げたマットが固い板状だと、下地が斜面になっているところでは、横滑りすることが多いです。これは、地面の出っ張っているところしかマットが接地(触れて)していないので、簡単に動いていしまうためです。これに対して R3 は地面の形状に倣って置けるので、固いマットにみられる横滑りの発生を防ぐことができるのです。

荷物がいっぱい入るR3 ザックを減らして身軽にボルダリング

R3のような巻きずしスタイルのクラッシュパッドの特徴として、二つ折りや、三つ折りよりも荷物がたくさん入ることが挙げられます。マットに荷物がたくさん入るので、余計なザックを減らすことができます。ボルダーに行くと多くの人が、マットを背負いザックを前に掛けたり、方掛けのバックをかけて歩いているのをよく見かけます。

ザックを前掛けにして歩くのは危険です。外の整備されていない自然の地面は基本的に凸凹で、足元の視界を失ってしまう前掛けは大変危険です。実際水のない川などで足を取られ転倒している方を見かけたこともあります。その方はケガをしている様子はありませんでしたが、転んで顔面を岩にぶつけたらクライミングどころではありません。楽しい一日が最悪になってしまうでしょう。

マットを背負って歩くとき R3の巻きずしシルエットは狭い隙間や枝などが引っかかるのを軽減し 移動時のストレスを軽減します

スポンジボブや、ぬりかべが アプローチ上に枝が張り出しているようなところを歩いたらいかがでしょうか。角が絶対ひかかると思いませんか?

まして、2つのボルダーによって形成される狭い隙間を通ることは不可能に思えます。二つ折りや三つ折りのマットでは、アプローチ上に枝などのブッシュが張り出していると良く引っかかります。

これに対してR3は、背負った状態を正面から見ると圧倒的に幅が狭いシルエットになります。このスレンダーシルエットが移動中のイライラを防ぎます。また上から見た筒形形状は、横から張り出してきた枝に引っかかったとしても、体を左右に揺らすことで簡単に枝が外れてくれます。

ところが板状のクラッシュパッドだと少しくらい体を左右に揺らしただけでは外れず、体をねじったりしないとなかなか外れてくれないのです。ただでさえマット以外の荷物をぶら下げていて煩わしいのに、枝に引っかかって身動きが取れないとイライラ増すと思いませんか?私はイライラします。

せっかくの休日で岩場まであと少し というところで、狭い隙間に引っかかり身動きが取れないなんて・・・帰りも同じ苦行を繰り返すのか・・と。

疲れた時には横になって休憩 最高の寝心地を提供するR3というマットレス

マッドロックのクラッシュパッドR3
表面は凸凹しています
凸凹形状と、チップ状のクッションがあなたのレストタイムを快適にします

朝早くから車を運転し、ボルダーを打ち込み お昼を食べたら少し横になって休憩したくなりませんか?R3の凸凹マットは疲れたあなたの体をやさしく支えてくれます。先にも上げましたが、柔軟に変形するマットならば、下地の石や木を使いマットを部分的に持ち上げれば枕の出来上がり。食後のまったりタイムは、R3に寝っ転がって心と体を休ませて、午後のボルダリングに備えて休憩しましょう。

まとめ マッドロックR3お勧めの理由

いかがだったでしょうか?R3のマットを約1年間使った私のレビューになります。ネガティブな点は、実際のボルダリング時にはほとんど気にならない内容だったと思います。逆説的になりますが、コストを抑えつつボルダリング時にクライマーが集中して課題に取り組むために必要な機能を追求した結果だと思います。

縫い目や、マジックテープなどの問題は外観上気になるものの、車からボルダーまでの移動のストレスを軽減し、クライマーが安心して課題に取り組めるように、どんな下地でも形状に倣って置くことができ、落下時もマットが横滑りにくい。というクライマー目線で設計された優秀なマットだと感じています。

今年こそ外でのボルダリングに挑戦しようと思っていた方や、クラッシュパッドの交換や新規購入を検討されていた方は、R3も選択肢の一つに加えてはいかがでしょうか?

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マッドロック R3 落ちてみたよ

すみません。足しか乗ってません(^^;

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